『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』の使い方間違っていませんか?

今回は英語の勉強をはじめるならこの一冊『大岩のいちばんはじめの英文法 超基礎文法編』(以下『大岩』と略します)の使い方を紹介していきます!

あまりに人気になりすぎて、もはや僕は紹介する必要がないくらいかもしれないんですけど、実は使い方を間違えている受験生もたくさんいるんです。

だからこそ、改めて語りたい。なんで『大岩』を初学者にオススメするのか。

そもそも英語が苦手な人には共通して、勉強方法に間違いがあります。だからこそ、基礎的なことに絞った『大岩』を使って、ここから勉強方法を改善しなければいけないことが多いんです。

今回は、『大岩』を使って、どんなふうに英語の成績を伸ばしていけばいいのか、徹底的に解剖していきたいと思います!

なぜあなたは英文法が苦手なのか

問題ばかり解いて満足していませんか?

文法ってなんかややこしくないですか?たとえば、「現在完了形は過去から現在まで続くこと」とか、「仮定法は非現実を表す」とか、その説明だけ聞いても意味がよく分からないものばっかりだと思います。僕も、本当に文法問題が苦手で、なんてややこしいんだろうと思って、授業は全然聞いていませんでしたし、参考書を読んでも全然成績が上がりませんでした。

ここで聞いてみたいのですが、文法の勉強をするとき、どんなことを意識していますか?文法を理解するってどういうことでしょうか?もしかして問題ばかり解いて勉強した気になっていませんか?

もし、問題ばかり解いて文法に自信を持てないなら、勉強方法を今すぐ見直すべきです。「現在完了形は過去から現在まで続くこと」「仮定法は非現実を表す」とか、そういう抽象的な呪文を唱えて、なんとなく問題を解いていても、全然成績は上がりません。

じゃあ、どうしたらいいのか?答えは単純で、簡単な例を自分で作れるようにしておくことです。たとえば中学生のときは、助動詞と言えば I can play tennis. の can doというカタチを覚えていましたよね?だから、英語が苦手な人は少なかったはずです。でも、高校になるとそうやって自分で例を出せるように勉強するのを疎かにしてしまう人がとても多い。だから、英語が苦手になるんです。

(多分、学校の先生や、教科書とかワークとかが悪いんだと思うんですけどね…)

中学英語と高校英語の差!

もう少し深掘りしてみましょう。

思い返せば、中学生のときは英語が苦手って感覚は無かったですし、周りにも英語が苦手科目って人は少なかったように思います。そして、高校に入ると、なぜか英語が苦手な人が急に増えるという印象があります。

いろいろ外国語学習の科学的な研究について調べてみると、実はここに大きな勉強方法の差があるんですよね。

外国語学習の科学で言われていることを簡単に説明すると、大人が外国語を学習するときには必ず母語の助けが必要なそうです。いまの日本語と比べながら少しずつ英語を理解していくということですね。だからこそ、難しさもそこにある。つまり、日本語が邪魔をして、日本語の感覚とか、日本語の先入観で英語の理解が進まないという人が多いんです。このことを意識して、少しずつ英語は英語の理屈で考えられるようにならなければいけません。

こうしたことを踏まえて、僕の整理にはなりますが、日本の大学受験において、英文法の勉強方法は以下の3ステップで進化していきます。

日本の英語教育では、日本語の補助輪付きの中学英語から、英語を英語の理屈で考えようとする高校英語へと少しずつ学習が進化していくように設定されている。だから高校生になると、たしかに5文型とか、時制とか、文法用語がちゃんと解説される授業が増えて、難しくなるんですよね。

高校英語の基礎を作るためには例文を出せるようにしよう!

じゃあ、その難しくなった高校英語の勉強方法について、みなさんは正しく学習出来ていますか?

勉強というものはただ授業を受けたりするだけのインプットよりも、自分で説明を出来るように思い出すアウトプットの方が定着度が高いという実験結果があります。高校英文法は、理論的な解説が増えて単純暗記では済まされない部分があるので、きちんと理解してひとつずつ自分で説明出来るようにしておくことが必要です。だからこそ、アウトプットをすることが、1発で文法を理解して最短で成績を伸ばす秘訣になるんです。

ここまではみんな言っていることです。ですが、実際にやってみようと思ったとき、こう思わないでしょうか?英文法の説明って難しい…

「現在完了形は過去から現在まで続くこと」とか、「仮定法は非現実を表す」とか、その説明だけを覚えても意味が分からないものが多いんです。ここに落とし穴がある。

ですが、こうやって説明が出来るとどうでしょうか?

現在完了ってのは「I have finished my home work. 私はもう宿題を終えている。」という文だと、もう終わったという状態がいまも続いているということを表現している。仮定法ってのは「If I were a bird, I could fly. もし鳥だったら、飛べるのに(本当は飛べない)。」という文だと、Ifの中が過去形で「ありえないけど〜だったら」という条件の意味を表現して、助動詞の過去形で「〜なのに」という結果の意味を表現する。

こういうふうに具体的な英語の例文を出しながら説明が出来れば、文法ってそこまで難しいものだとは思わなくないですか?ただの表現の一種を覚えているだけです。でも、抽象的な説明だけを覚えていると、そのルールをどのように使えばいいかが分からなくなって、分かったふりしか出来なくなってしまうんです。そもそも、勉強するべきは日本語の難しい説明ではなく、具体的な英語のカタチや意味のルールなので、例文を自分で出せるように勉強することは必須なんです。

今まで英文法の勉強が難しかったのは、表面的に勉強してしまっていたから。きちんと具体的なレベルまで説明出来るように勉強をしていれば、しっかりと頭の中で整理が進んでいくんです。

前置きが長くなりましたが、こうした勉強方法の最良の入門書が『大岩の英文法』なんです!

大岩の英文法の特徴

最小限の範囲に絞って解説がめちゃくちゃ詳しい!

『大岩』の最大のメリットは、最小限の範囲に絞って解説がめちゃくちゃ詳しいことです。

他の有名な英文法の参考書は、情報量が多すぎるか、解説が少なすぎるか、というところで、1冊目に自分で勉強を進めていく人には微妙なものが多いんですよね。

たとえば、『VINTAGE』とか『関正夫の英文法ポラリス』とかは、一冊で受験に出てくる応用表現の暗記まで解説してしまっているので、どうしても基礎の部分の解説がサラッとしていて、すっ飛ばされていたりします。逆にこれよりも簡単な英文法の参考書だと、パターンを丸暗記しようみたいになっていて、簡単なフリをして実はちゃんとした説明が足りないから、伸び代が薄い参考書になってしまっているんです。

『大岩』はまさに絶妙にちょうどいい解説になっていて、初学者でも使えるところから、応用表現を暗記しなければいけないものを除外してしまえば、MARCHや早慶でも通用する英文法の基礎的な考え方を、ここで整理して学ぶことが出来るんです。参考書の目的がはっきりしていて、本当に良いです!

大岩の英文法のデメリット

もし、仮にデメリットがあるとしたら、この参考書だけでは英文法の勉強が終わらないこと。もう一冊、応用表現を覚えるために参考書を追加しないと、網羅できないということです。あとは、本当に英語アレルギーがある人だったら、中学英語の復習をしてなんとなく英語ってこんな感じなんだなって、知ってから勉強をした方が、勉強をしやすいということが考えられるデメリットです。

大岩の英文法の目標

大岩の英文法で学ぶことが出来るのは次のような英語の基礎力です。

『大岩』の英文法は、文法の勉強の一番基本になる文型と品詞の解説からはじめてくれるので、まさに文法の「超基礎」を学ぶことができます。実は、英語というのは基本の5文型と四品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)の組み合わせで出来ているんです。

だから、いろんな文法分野、たとえばto不定詞とか、接続詞とか前置詞とかを、四品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)の仲間として整理出来るようになると、基本の5文型を軸にして英語を捉えていけば、とっても綺麗に整理出来るんですね。この基本中の基本の考え方に絞って、英語を理解するための土台を解説してくれているのが『大岩』のひとつめの特徴です!

次に、2つめと3つめの目標について。『大岩』は、例文を軸にして、どうやってその文を作ればいいかを丁寧に解説しているところが、他の参考書には無い特徴です。

何回も言いますが、英語は具体的な例を自分で出せるように勉強していかなければ、逆に難しくなるよ、というお話をしてきました。だから、大岩の丁寧な解説を使って、簡単な英語の構造から、少しずつ変化していろんな意味が出てきたり、複雑な構造が組み上がっていくプロセスをしっかりと学習することで、英文法の基礎を整理してインプット出来るようになるんですね。まさに自学自習向きの解説と言えると思います。

『大岩の英文法 超基礎文法編』の正しい使い方

こうした目標を叶えるためにどのような学習方法をしたらいいかをステップに分けてまとめました。ぜひ参考にして英語の基礎を身に付けてください。

大岩の英文法は全25講義に分かれていて、それぞれ講義部分で文法についての解説があり、その後、確認問題が5問程度付いている構成になっています。特に大事なのは、確認問題が出来たことで満足しないことです。問題の数も少なくとても簡単なので、講義部分をしっかりと説明が出来るように勉強をしないと、あまり成績は上がりません。

目標学習時間:1テーマあたり20分〜30分

1テーマあたりの勉強プロセス
①講義を1テーマ読んでから参考書を一度閉じて、具体例を出しながら講義内容を説明する。
②確認問題で、正解の選択肢がなぜ正解なのかを説明出来るようにする。
③苦手な箇所に付箋を貼ったりチェックを付けて、翌日以降に復習を繰り返す。
※応用表現は最初は飛ばしてもOKなので、基本の部分を丁寧に説明できるようになりましょう!

使用期間の目安
2週間

まずは2週間で一気に学習することで英文法の全体像を頭に入れていきましょう。『大岩』は、ゆっくり丁寧に学習するよりも、何度も復習をしながら、頭の整理に使う方が良い使い方です!

こんな質問に答えられる?

もし大岩をちゃんと勉強できているならば、こんな質問に答えられますでしょうか?意外にも難しいことが書いてあったりするので、コラム部分とかも含めて隅から隅まで勉強することをオススメします!

– 現在形と現在進行形の違いは?
– 現在完了の複数の意味は?
– 能動態から受動態、受動態から能動態に書き換えられる?
– 3種類の疑問詞の使い方(疑問文の作り方)をそれぞれ説明できる?
– 不定詞の形容詞的用法について、3つの修飾関係を指摘できる?
– 現在分詞と過去分詞の違いを説明できる?
– 分詞構文の作り方を説明できる?
– 関係詞をふたつの文からひとつの文にするプロセスで説明できる?
– 比較をふたつの文からひとつの文にするプロセスで説明できる?
– 仮定法を見抜くには何に注目すればいい?

まとめ

今回は「大岩の英文法 超基礎文法編」の勉強方法を紹介しました!問題だけ解いて満足している人がとっても多いので、講義部分を自分で説明できるようにして、英語力の土台をしっかりと作ってみてください!

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